なんて、変な書き出しになりましたが、気を取り直していきましょう。
さて、今回の作業です。
決して作業が進んだ気持ちになりたくて、吹かなくてもいいサフェーサーを吹いている訳ではありません。
しかし、余計な事をしてしまうと思いもよらない結果になる事もあります。
私が使っているハンドピースOLYMPOS HP-101は20年位前に購入し、ロクに掃除もせず、随分と放置してあったせいでかなり不調でした。
どんな不調だったかと言いますと、ハンドピースがオーバーフロー?と言いますか、シューっと空気が出っぱなしになり、止まらない状態になりました。常時「シュー」です。
ボタンを押すと空気、手前に引くと塗料が噴き出すタイプのものなので、ボタンを手前に引かない限り塗料は出ません。空気だけ出てる状態ですので、強引に作業をしてしまいました。
「まだだ、たかがメインバルブをやられただけだ」と自分のだらしなさを棚に上げ、勢いだけで作業を強行しました。
確かに作業はできましたが、この時すでに敗北していました。
最初は、「サフェーサーの出が悪いなぁ、やっぱりハンドピースダメかも」、「空気の出すぎでコンプレッサーが弱ったのか?」位な気持ちでいたのですが、薄め液でいくら薄めても、コンプレッサーのスイッチを切ってもあまり変わりません。
ここで一旦、諸々確認すれば良かったのですが、常時シューも心のどこかを狂わせたのでしょう。
早くフィニッシュしようと作業を続けていると、見る見るうちに吹きつけた跡が今までに見た事ないほどザラザラになってしまいました。
あれれれ?、こりゃおかしいぞ…と思った時には、全体の3分の2位吹きつけ完了していました。
作業を中断してサフェーサーの瓶を確認したところ、何と言う事か、いつも使っている「Mr.サーフェイサー1000」ではなく、「溶きパテ Mr.サーフェイサー500」を吹きつけてしまっていました。
ラベルに赤い字で「大きなキズ用」と書いてあります。
人間、平常心を欠くとあり得ない間違いをしてしまうものです。
シューという音をバックに30秒ほどサフェーサー瓶を見つめましたが、何度見ても「大きなキズ用」と書いてあります。手に取ってみても、それは変わらない事実でした。
今の作業は下地の表面を確認するための作業で、大きなキズを埋める作業ではありません。
「僕は取り返しのつかないことをしてしまった…。僕は…ザラザラを吹いててしまった…」
仕方なく静かにハンドピースの掃除をして「Mr.サーフェィサー1000」に変更し、常時シューの音とともに作業を終えました。
ザラザラになった状態です。
これをスベスベにしないといけません。
3歩進んで300歩下がったような気がします。
ザラザラは全体の3分の2です。
出来る限りやります。
やってやる!やってやるよー!!
歯ブラシでゴシゴシ…
悲しい事に、これと言った変化は見られません。
ならば紙ヤスリをプラ板に張り付けたもので…
軽くコシコシ…
何とかザラザラは無くなりました。
同時に今回のサフェーサー作業の意味も無くなりました。
意味の無い事を真面目にやる…
私のような歳になると、そういった事は大事です。
今後の事もあって、間違えないように溶きパテの瓶の蓋には溶の文字を大きく書きました。
知性のカケラもありません…
結局、ハンドピースは細部まで分解清掃し、潤滑が必要な部品にはグリースを塗りつけ、正常に使えるようにしました。
道具のお手入れは作業をする事と同じくらい大切です。
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